今日は、90年代の名盤アルバムをレビューしてみたいと思います。これで第3弾ですね。
今回取り上げるのは、これまたこのブログで名前すら出たことが一度もなかったという、
まさに正真正銘の隠し玉です。 (なんかこういうのは好きなんですよ)
それでは、いってみましょう。






玉椿

玉椿

1. NO NO NO 2. ストロボ 3. 爆楽天 4. 彼女はサイコキラー 5. メラ☆メラ 6. 月の輪熊(インスト)
7. デカメロン 8. ルンバ’96 9. つばさ 10. Say Yeah!(インスト) 11. 星が降る 12. マニアック 
13. スカした女
 14. 月のマグマ(インスト)
お気に入り度:96点





1996年にリリースされた、VANILLAの2ndアルバム。
ちなみに彼らは計3枚アルバムを出していますが、これらブックオフで3枚全部計750円で買いそろえました。
その中でも最高傑作だと思ったのが、この2ndアルバムです。


このVANILLAというバンドは、紅一点ボーカルを有する4人組ロックバンドで、
さらにこのバンドは、ドラムに、現ユニコーン川西幸一さんが参加していたり、
(最近、ユニコーンの「半世紀少年」という曲で彼の名前を聞いた時は、えっ、まさかユニコーンのメンバーだったとは!とビックリしました)
作詞には森雪之丞さんや近田春夫さんといった大御所作詞家が参加していたりしてました。
このことから、おそらく当時はかなり力を入れて売り出しされていたんじゃないかなと思います。


そしてこのアルバム。とにかく、前半からものすごいハイテンションで突っ走っているアルバムです。
1曲目なんか特に、バンドサウンドにからむ電子音がまた異様なテンションをかきたてている。
しかし同時にこのアルバムは、メロディやアレンジが、全編通してどこか東洋的な雰囲気を感じるのが特徴です。
9曲目の「つばさ」なんてモロに中華テイストの曲。当時のPVも中国語が出てきたりしてた記憶があります。
そんなサウンドの数々に、ボーカルの笹本さんの、痛快で、それでいて独特のセクシーさも持ち合わせたような
歌唱が、これまた最高にマッチしています。このバンドは、昼より夜が似合う。
香港や上海あたりの夜のライブハウスで歌ってる姿が似合う、そんな感じ。
その中でも特に、シングルカットされた5曲目の「メラ☆メラ」は、
まさにそんな彼らを代表するような名曲といっていいでしょう。
他にも、タイトル通りルンバ調の「ルンバ’96」や、バラード曲の「星が降る」などといった曲も良く、
実質11曲入りのアルバムながら、幅広い音楽性を吸収した、捨て曲無しの名盤といっていいでしょう。


つくづく、もっとブレイクしてもおかしくなかったと思うんですけどね。大御所が参加していたのならなおさら。
あまりにも音楽性が濃すぎて、万人ウケしなかったのだろうか・・・
本当に惜しい存在だったと思います。
これを見て興味を持った人は、ブックオフに行けばたいていどこの店でも250円ぐらいでアルバムが売っているので
ぜひ聴いてみることをおすすめします!






VANILLA「メラ☆メラ」