3月はいっぱい聴きたいCDアルバムがありますね。またこのブログでもどんどんレビューしていきたいと思います。
今日は、その前にこちらをレビューしたいと思います。



クオリア

クオリア


1. フーガ 2. Vuena Vista 3. Route 18 4. ワンスモア 5. 夜鷹 6. ハネリ 7. スノーマン
8. 月の花
 9. ミスティック 10. 獅子の種 11. パンドラ
お気に入り度:84点


今年2月にリリースされた、ジンの2ndアルバム。
これはもう前作以上に、大自然のスケール感みたいなものを感じるアルバムでしたね。
その中でも特に良かったのが、まず5曲目の「夜鷹」。これはまず曲のアレンジが素晴らしい。
1つの曲の中に、時にはフワフワしたサウンド、そして時には激しく突っ走るサウンド
これはもう本当に夜鷹が飛んだり止まったりして、そして最後には大きく羽ばたいていくような・・・
そしてボーカル、さらに歌詞も、特にサビの魂の叫び声のような歌声と詞には感動です。
あと他には、10曲目の「獅子の種」も素晴らしい。
これはもう、目の前に美しい大自然が広がって、そして目の前が開けていくかのような、明るい曲です。
サウンド面でもさまざまな楽器を使い、特にサビの部分で太鼓の力強い音が入るのがすごく好きです。
他にも、「スノーマン」などもお気に入りですね。雪が積もって喜んでた子供の頃を思い出す、懐かしい曲です。


アルバムとしての全体的な雰囲気は、歌詞は1stの頃よりは分かりやすくなり、
ボーカルも、伸びやかな歌唱が前面に出るようになりましたね。それでいて、曲のスケール感は前作以上のものを感じます。
どの曲も、イントロや間奏部分も含めてアレンジが凝っていますね。
なにしろこのアルバム、一番短い曲で4分58秒で、他はどの曲も平均5分半ぐらいありますから。
曲数が11曲で、合計60分超えるってのは珍しいかも。世の中には16曲で合計59分台のアルバムもあるのに・・・
ただ個人的には、アップテンポの曲は良いけど、スローテンポの曲の出来が微妙かなと感じたことと、
前作でいう「雷音」「解読不能」のような疾走感溢れるハードナンバーが今作にはほとんどなかったのが残念でした。


それでも、まさに抜群の個性と独特なスケール感を持ったこのバンドですが、
しかしCDの売り上げ的には完全に伸び悩んでいるのは・・・ このまま消えていくのは惜しすぎる。
やっぱり、「解読不能」で、どこか間違ったイメージがついてしまったのでしょうか?
あのアニメタイアップが、結果的にマイナスになったとは思いたくないですが。
むしろ「獅子の種」なんかは、タイアップつければそれなりに多くの人から評価されたと思いますよ。
少なくとも「解読不能」よりはキャッチーで多くの人に受け入れられる曲だと思います。
本当、いいですよこの曲。