今日もCDレビューにいってみたいと思います。取り上げたい作品は本当にいっぱいありますし、
キングオブベストアルバムの続きも書いてる途中なんですが、
今回は、リリースは去年ですが、今年聴いたという作品のレビューを書きたいと思います。






アルトコロニーの定理

アルトコロニーの定理

1. タユタ 2. おしゃかしゃま 3. バグパイプ 4. 謎謎 5. 七ノ歌 6. One man live
7. ソクラティックラブ 8. メルヘンとグレーテル 9. 雨音子 10. オーダーメイド
11. 魔法鏡 12. 叫べ 13. 37458
お気に入り度:20点





(注意)
今回のレビューは、大変厳しい内容となっております。
おそらく、過去3年あまりの間に書いてきた全CDレビューの中でも一番の、
驚くほどダントツに厳しい内容のレビューとなっています。
でも、所詮ド素人の管理人が書いてる無名のレビューサイトの意見なんだから、
こういう意見もあるのかな・・というぐらいの気持ちで見てくれればいいと思います。
彼らのファンで、もしこのレビューを見るとショックを受けてしまうかもという人は、
もしかすると見ない方がいいかもしれません。
でも、もちろんアーティストやそのファンを中傷するようなつもりは全くありませんし、
言葉を選びながら、あくまで一つのレビューとして真剣に書かせていただいたつもりでございます。
ではそういうことで、もし見たいという人は見て下さい。よろしくお願いします。




2009年3月にリリースされた、RADWIMPSのアルバム。
巷では天才だとか言われている、一部の10代を中心に今売れているバンドで、
去年は「おしゃかしゃま」という曲が、私が見た音楽ブログたちの中でも絶賛されていました。
以前にこのバンドのとある曲を聴いた時には、私の中では全く良いと思えなかったものの、
この「おしゃかしゃま」は1回チラっと聴いてみた時は、これはもしかすると良いかも? と思ったのと、
あと何より、アルバムをしっかりと聴けば印象が変わるアーティストってのはこれまでにも何組もいたので、
これだけ良いと言われてるのならと、期待を込めて聴いてみたのですが・・・ 



果たして何から書いたらいいのか・・・ まずは歌詞。
良いかなと思ったのは、上記にも挙げた2曲目の「おしゃかしゃま」ぐらいで、
それ以外の歌詞はほぼ全編にわたって、もう何と言ったらいいのか、
ここまで個人的に共感できない歌詞も珍しい・・・
「君は7画で僕が14画 僕は僕の半分しか君のことを愛せないのかい」
とか、確かにひねられてはいるが・・・
ありきたりな歌詞よりも、ある意味ぶっ飛んだ歌詞の方が好きだとか言ってた私ですが・・・
そんな私が受け付けられない歌詞ってのはよっぽど下品な歌詞とかぐらいなので、これはある意味よっぽどのもの。
「オトンとオカンに感謝です この俺の好きな人の好みに俺を作った二人は天才てす」
に至ってはもう、そんな下世話な理由で両親に感謝だとかいう言葉を使うって・・・
じゃ好きな人の好みの顔になれなかったら両親を恨むの?
この2つだけ見ても、そんなに女に媚びまくって追っかけまわしてどうするのだろうかと、
あなたの好きな女性ってそんなに立派なものなの? 裏切ったりとか裏切られたりとかしないの?
個人的な彼女自慢なら別にCDで聴きたくなかった、などと言いたくなってしまいました。


まぁでも、このバンドの歌詞はもともと聴く人によって好みが分かれるという評判は聞いてました。
そういった歌詞の好みとか以前に、このバンドの最大の問題点は何だと思ったかというと、
メロディの質が低い。これに尽きるでしょう。
歌メロが単調そのもので、抑揚も他の歌手の曲と比べて明らかに少ないし、
洋楽に影響を受けている感じはしましたが、だからといって良さを感じるわけでもなく、
てかこの程度の歌メロなら素人でも誰でも作れるんじゃないのと思いました。
それに加えて、おまけに歌唱も単調そのもの。わざとこんなパワーの無い歌い方をしてるのでしょうか。
ミクスチャー的なロックをやっているという割には、多様性もそれほどには感じないし、
これでは、ひたすら単調でブツブツブツブツ言ってるという印象しか残らなかったです。
それに加えてブツブツ言ってることの内容ってのが、「な〜んだ」とか、
「顔が半分に腕が二、三本に アレが人参に変わっちゃったとしても君は僕だと言えるの」
「オトンとオカンに感謝ですこの俺の好きな人の好みに俺を作った二人は天才てす」
とかだから、これネタなのかマジなのか、笑えもしないし、だからといって共感も全くできないし、
せめてこれが、歌唱もサウンドも痛快なコミックソング的な曲なら個人的にはネタになったかもしれませんが、
なので、こういった上記の要素が特に色濃く合わさった、
4、5、7、8曲目あたりは、私の中ではとても聴いてられなかったです。
まだ聴けたのは2、12曲目ぐらいでしょうか。
と思ったら12曲目も「初めてのトイレに」って歌詞はもっと他の表現がなかったのかと感じるし・・・


確かに個人の好みの違いはありますし、私には全てにおいて合わなかったってのもありますが、
でもなんていうか、これを天才だとか言って絶賛しかしない人たちって、某音楽雑誌や某ラジオ局って、
それっていくらなんでもどうなんだろうかと・・・
そんなこと言われると聴く方としては当然期待してしまうわけで、で聴いた結果がこれ・・・
もちろん、万人ウケしそうな歌手しかプッシュするなとは決して言いませんが、
でもいくらなんでも、このバンドがこれからの邦楽界を背負って立つアーティストになるだとか、
そういうこと言うのは過大評価としか思えませんでした。
一部のコアな音楽ファンからは支持され続けるバンドにはなれても、
邦楽界を代表するアーティストになれるかというと、まずメロディの質からして現状では無理だと思います。
もっとも本人達がそれを望んでいるとはこの音楽を聴く限りでは思えないですが・・・


最後に、結局私が何が言いたかったかというと、
誰が売れるかなんて誰にも分からない。
ブレイクするかしないかの要素の9割以上は、運。
実力だとか、万人ウケだとか、そういうものとは全く比例しないものでしょう。
明らかに万人ウケしなさそうな歌手でもブレイクすることはあるし、
逆に、万人ウケしそうな歌手でも売れないことだってある。
レコード会社などからのプッシュを受けて売れなければ実力が無いかといったらそれは大間違い。
時代の流れに合わなかったりだとか、10代女性には流行しなかっただとかでしょう。
逆に実力に疑問符がつけられるような歌手でも、レコード会社とか音楽雑誌とかのプッシュがあれば
売れてしまうことはあるし、結局は時の運。てかそもそも売れることが全てではない。
プッシュされて人気が出ないとダメ歌手扱いとか、レコード会社の期待に応えられなかったとか、
そんなこと言うのは、同じ音楽ファンとして正直腹が立ちます。
私は前から、一つ嫌いな言葉がありまして、それは「アーティストパワー」という言葉。
かつて私の大好きな歌手、特に歌声には日本一レベルのとてつもないパワーを感じてた歌手について、
そのCDが思うように売れてないのを見て、アーティストパワーがどうのとか書かれてるブログを見た時は・・悲しかったですよ。
どの歌手にパワーを感じるかなんて、結局は人それぞれでしょう。
昔に比べて、音楽の好みが多様化しているといわれている現代、
これからも何が流行するかは、ほとんど予想ができないでしょうし、仮に予想したとしても、
音楽ファンもレコード会社の人たちも、その予想を当てることはなかなかできないでしょうから・・・



以上でございます。こんな長文でなおかつ超駄文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。