土曜の夜はたいていはCDTVを見ているんですが、その中のコーナー「CDTVライブラリー」で、1990年代のヒットチャートが紹介されると
「あぁ、この頃の音楽の方が良かったよなぁ」っていつも思うんです。



俺の好きな音楽のルーツは、やはり「90年代風の歌謡ロック女性ボーカリスト」みたいです。



本格的に音楽を聴くようになったのは中学時代、その頃はよく行っていた近所の本屋の有線放送で流れていた曲を聴いていました。その中でまず好きになったのは、KIX−S、橘いずみの曲です。
KIX−Sはメロディとボーカルのパワーが、橘いずみは歌詞や世界観が素晴らしかったです。まぁ中学時代に主に好きになったのがこの2組っていう時点で、この頃から俺の異端っふりが存分に発揮されてたわけですが。



1990年代のロック系女性ボーカリストの有名どころといえば、相川七瀬あたりが特に有名だったでしょうが、当時はそれ以外にも、
Be−B、田村直美鈴木彩子久松史奈黒田有紀、などといったたくさんの魅力的なボーカリストたちの曲が、
近所の有線の本屋で、それもヒットチャートのランキング内に入った曲として放送されていました。
今ではもう、考えられないですね。
あとバンドではLINDBERGも好きでした。特に「every little thing every precious thing」は素晴らしい、いつ何度聞いても感動の一曲です。
今ではもう、こんな音楽を作ってくれるアーティストがほとんど見当たらない・・・




そして1990代最後の年となった1999年、俺にとって伝説のアーティストがデビューいたしました。
Do As Infinityです。


思えば、10台後半〜20歳というのは、いわゆる「青春」の時期。
この青春時代に一番よく聴いていた、一番好きだったアーティストですね。
このDo As Infinityについて、もしここから俺が熱心に語るとなると軽く500行は越えそうなので、まぁ今回は簡単にまとめますが、


何が素晴らしかったかと言ったら、一言で言えば「すべて」。
歌詞は日常の世界から雄大な世界まで、曲はバラードからポップソング、そしてハードなロックナンバーまで、全体の世界観は光の部分も影の部分も持ち合わせ、そして、これらどんなタイプの曲を作っても心に響くメロディーと、これらどんなタイプの曲を歌ってもその楽曲の魅力を存分に引き出す、伴さんのボーカルがあり、それは歌唱力とかよりも、持って生まれた声が天性のもの。
まさにこのアーティストは、人間の持って生まれた、喜怒哀楽すべてを歌っていて、そのどれもが曲として素晴らしいものばかり・・・でありました。
その曲たちの数々には、時には励まされ、時には感動し、時には考えさせられ、また時には一緒に盛り上がったり・・・



・・・うん、なんかこんなこと書くのちょっと恥ずかしいですね。はい。



しかし、Do As Infinityは2005年に解散。
そのニュースを聞いた時は、正直「やっぱりか・・・ そろそろ限界って感じだったからなぁ」だったんです。
6thアルバムの前後ぐらいから、以前より質が落ちたんじゃないかなと思ってしまった曲がいくつかあったので・・・ 
作詞も外部の作詞家が一部を担当してたりしてましたし。


でも、解散から約1年半・・・
思います。いなくなって初めて、やっぱり改めてDo As Infinityって素晴らしかったんだなって。
今ではもう、こんな音楽を作ってくれるアーティストがほとんど見当たらない・・・




そして現在。近所の本屋の有線で、このような女性ロックボーカリスト曲はほとんど流れなくなってしまいました。
去年においてヒットチャートの上位に入ったのは、木村カエラ、NANAタイアップのOLIVIA土屋アンナぐらいか・・・ これらの歌手ももちろん応援はしてるんですが。
他にもある程度名前が知られたところとなると、上木彩矢高橋瞳あたりも応援はしてるんですが・・・ 今売り出し中の宇浦冴香とかも。


しかし、現在において有線などをきっかけにロングヒットするような曲はヒップホップ系アーティストの曲ばかり。今年に入ってもまた2組ほど出てきましたし。
さらにオリコンチャートのベスト10に至っては、ジャニーズ系歌手たちが事務所とファンの組織票の力でCDを出せば必ず1位になるような、そんな時代になってしまった・・・


対照的に、俺が素晴らしいと感じたブレイク候補の新人アーティストたちは、決まって世間的にはブレイクできずで・・・
21世紀に入ってからの女性アーティストなら、我那覇美奈、バーゲンズ、TOMATO CUBE、東京エスムジカ林明日香Zweiナナムジカ
男性アーティストならIn the Soupザ・コブラツイスターズ、馬場俊英、などなど・・・
これらみんな、「ブレイク候補の新人アーティスト」として実際にマスコミや有線やラジオ局などで取り上げられていたアーティストばかりなのに。
唯一の例外が先ほど語ったDo As Infinityぐらいか・・・ 本当に6年もよく持った方ですよ。


俺の友達には、レミオロメンのことをブレイク前から素晴らしいと言っていたり、また別の友達にはBUMP OF CHICKENをインディーズ時代から好きだったりで、
そういう、他の友達が好きなアーテイストはブレイクするのを見てると、一体この違いは何なんだろうと思えてくる・・・
もちろん売れることが全てではないし、売れてなくても素晴らしい曲を作ってるアーティストはいっぱいいますが、
でも現実には、売れなくてそのまま活動できなくなるアーティストばかり見てきているから悲しくなる・・・
バーゲンズに至ってはもう5年以上CDリリースが無いし。解散したわけでもないにもかかわらず。
こんな、現在の音楽シーンを変えてくれるかもと、もしかしたら去年出したベストアルバムの流れで今年ブレイクするかもと期待して、
実は今年最初の日記で取り上げる予定だった、天野月子は突然メジャーのレコード会社から切られてしまったし。
書こうと思った途端にこれですよ! なんかもう、俺が素晴らしいと言えばそのアーティストに逆に呪いがかかってしまうんじゃないかとすら思えてきます(泣)




もうヒットチャートなんて信じられません。売れてる歌手が実力あって、売れてない歌手は実力が無いから売れないんだなんて思ってる人がいたら、それは大間違いだ!




しかしそれでも、CDTVは毎週見てしまい、オリコンチャートもチェックしてしまう、これが音楽好きの習性というものか・・・(笑)