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今日は、新作アルバムレビュー、といってもすっかり完成させるのが遅くなってしまいましたが、
この作品をレビューしたいと思います。それではいってみましょう!
- アーティスト: ステレオポニー
- 出版社/メーカー: SMR
- 発売日: 2010/06/09
- メディア: CD
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お気に入り度:97点
ステレオポニーの2ndアルバム。
まず、このアルバムを聴く前に先行シングル曲でもある「OVER DRIVE」を聴いた時は、
初めて聴いたその時から、思わず笑顔がこぼれてしまいました。
こんな感覚はいつ以来だろうか。なんというか、たまらなく健気でピュアで・・・
「世界中を敵に回しても 僕はまだ見果てぬ夢を追いかける」だなんて・・・
それにひきかえ、俺ときたらなんて心が汚れてるんだろうかと。
大人になって忘れていた、大事なものを思い出させてくれるかのような曲です。
歌詞は、このアルバムの収録曲の中でも一番ベタだと思うぐらいベタで、
なのでこれを良いと言えば、それって完全にえこひいきだろと言われても仕方ないんだけど、
それでもこの曲は曲全体から感じるものというのがある。そして応援したくなるようなものを持っている。
こんな可愛い子たちが健気に音楽という夢を追いかけてる、これは俺が応援せずにどうするんだと!
これは、アルバム全体に対してもそっくりそのまま言える感想でございます。
ただ、可愛らしさやメロウな感じは、ZONEやSCANDALなどといったバンドとかぶる面もありますが、
このバンドがそれらのバンドよりもさらにすごいと思うところは、
全曲を自作しているという、ボーカルのAIMIさんの作曲能力の高さ。
といっても決して、自作でなければアーティストとして格が落ちるとか思うわけではないのですが、
それでもやっぱり、10代の時からこんな良いメロディの曲をたくさん作れるというのはすごい。
今作はほぼ全曲捨て曲無しレベルの、名盤アルバムとなっています。
1stアルバムであったような、作りかけで出してしまったかのような実験的な曲というのはなくなり、
どれもしっかりと作り込まれた曲となり、完成度は全てにおいて前作以上に上がりました。
まず、このアルバムの、1曲目「OVER THE BORDER」を聴いた時にはびっくりしました。
あまりにも素晴らし過ぎる歌詞、そして曲に・・・ しかも10代でこんな歌詞が描けるなんて・・・
人の心を地球儀に見立てたという、とても奥深くて、そしてスケール感に溢れる曲世界。
これはまるで、この広い地球上に立って、そしてこれからはじまる希望の大地がどこまでも見えているかのような・・・
感動しました。2010年を代表する超名曲といえるでしょう。
この曲なども含めて、アルバムではやはり夢や理想を追い求める姿を歌った曲が多いです。
しかし、以前シングルレビューでも書いた「ツキアカリのミチシルベ」のような、
ダークな部分を押し出し、それでも最後にはあきらめないと歌う曲もあれば、
5曲目の「Never Look Back」のような激しいロックサウンドに乗せて、決意表明するかのような曲もありと、
こういったように、曲ごとの多彩さというのも感じることができます。
その一方で、ラブソングや、さらにはちょっぴりふざけた曲なんかもあり、
その中でも特に、ファンタジックさ満点の歌詞にのせて疾走するロックナンバー「妄想ジェット」は素晴らしい!
この曲も歌詞が良いですし、もちろんメロディも良い。
今作では、アルバム全体を通して、若さを思いっきり出しつつも、
同時に、このように歌詞も曲も成長した姿を見せてくれたのが、とても良かったですね。
これは間違いなく、2010年を代表する名作アルバムといっていいでしょう。このブログの年間1位候補です。