長らく続いてきたこの企画も、ついにラスト3作となりました。
今回レビューするのは、いろんな意味で「星になった」、このアーティストの作品です。








ユバナ

ユバナ

1. プロローグ 2. くるりくるり 3. 鳥の歌 4. 君は宇宙 僕に月 5. 風よどこへ吹く
6. UTAKATA 7. ひまわり 8. interlude 9. BLUE FOREST 10. 魚 11. Ta-lila〜僕を見つけて〜
12. 七つの海 13. イキル 14. アメノチハレ
お気に入り度:97点








ナナムジカの1stアルバム。この作品は「輪廻転生」をテーマにしたアルバムです。
ブログレや民族音楽の要素を取り入れた、ポップスやバラード曲の数々にのせて、
この世で生きること、そして人を愛することの喜びと、切なさ、儚さを歌い、
そして同時にこの世の中にある希望、慈愛などを歌っています。
くるりくるり」「君は宇宙 僕に月」「Ta-lila〜僕を見つけて〜」といった曲では
このアーティストの曲の最大の魅力である、何度でも生まれ変わって人は人を愛するという、
スケールの大きな、本当の意味での深い愛を歌い、
そして「魚」「七つの海」などといった曲では、愛することの儚さを歌う。
その一方で「風よどこへ吹く」「アメノチハレ」といった曲では、
生きることへの希望を歌い、そして聴く人の背中をそっと押してくれるかのような曲を歌っています。


そして、そんな曲の数々を歌っているのが、ボーカルの西島さんです。
そのあまりにも美しすぎる声。どこか切なくも、それでいて力強さを持っていて、
そして何より、母性を感じる。圧倒的なまでに。まるで、この世の中の全てを、優しく包み込むかのような・・・
まるで、女神が降臨してきて、そしてこの世の人々たちに歌いかけているかのような・・・
聴けば聴くほど、心に浸み込んでくる。そんな声、そして曲の数々です。


今回の収録曲の中で、一番そういった、母性、深い愛情というものを感じたのは、
6曲目に収録されている「UTAKATA」の、サビの部分です。
「服を脱ぎなさい この乳.房を吸いなさい」
こういう歌詞は、他の歌手が歌えば、それこそ恥ずかしいとかスケベだとか思われかねないでしょう。
しかし、彼女たちが歌えば、芸術作品になる。そこまでの、圧倒的なまでの愛を歌った作品だから・・・





こんな素晴らしい1stアルバムをリリースしたナナムジカは、その後も、
シングル曲では「心音」という大傑作を生み出し、
さらには「彼方」では今までにないようなスリリングな曲展開を見せ、
そして「Sora」ではのだめオーケストラと共演するなど、音楽性の幅をさらに広げていってましたので、
この調子だと2ndアルバムは、1stをも超えるすさまじい作品なるのではと期待してました。
期待してたのに・・・ 


しかし、あくまで現在は「活動休止」であって、解散はしていません。
なので、きっとまた、生まれ変わって彼女たちに出会えることを期待しています。