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私は最近の音楽以外に、90年代の音楽についても、そのCD作品をブックオフなどで買い集めるのが好きで、
なので、このブログのCDレビューにおいても、
90年代の名盤アルバムについてどんどんレビューしたいと前から思っていました。
しかし、それについては1年ぐらい前にTOMATO CUBEのアルバムをレビューして以来、
それから、忙しいこともあり全くレビューを書くことができませんでしたが、
今日は、久しぶりに90年代作品のCDレビューをやってみたいと思います。
これからも機会があれば、ブックオフで250円で買える名盤たちを、レビューしていきたいと思います。
- アーティスト: 爆風スランプ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1988/11/02
- メディア: CD
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7. 穴があったら出たい 8. 転校生は宇宙人 9. きのうのレジスタンス 10. Runner
11. THE BLUE BUS BLUES 12. 目ん玉
お気に入り度:98点(名盤入り!)
1988年にリリースされた、爆風スランプのアルバム。
ということで、もはや90年代ではなく80年代までタイムスリップしてしまいました。
もともとこのバンドの曲を知ったきっかけは、小学1年生の頃「Runner」が運動会でよく流れていたのと、
NHKみんなのうたで「転校生は宇宙人」という曲が流れていたことです。
これが当時からどちらもすごく好きで、そういう意味では、
私がJ−POP史上初めて好きになったアーティスト、だと言ってもいいかもしれません。
そして、それから10年以上が経ったある日、このアルバムを聴きました。
このアルバムには誰もが知っている彼らの代表曲で、世代を超えた名曲「Runner」も収録されていて、
世間的には爆風スランプといえばそのイメージが強いかもしれませんが、
しかし、このアルバムにはその1曲のイメージだけではとても表せないぐらいの、多種多様な魅力がありました。
元々このバンドは、コミック色の強いバンドだったそうで、
このアルバムでも最初と最後の曲(?)や、7曲目の「穴があったら出たい」を聴けばそんな要素を感じさせます。
しかし、今作の中で一番すごいと思った曲は、
3曲目の「スバる」。これは、核兵器の怖さ、愚かさを歌った曲。
谷村新司「昴」のパロディの要素も含まれた、コミカルというか皮肉を込めた歌詞に、
ブラスバンドの音がからむ印象的なサウンド。
これらが組み合わさったこの曲は、どこか怪しげで、まさに独特の怖さみたいなのを感じる。
こんな曲は、まさに彼らにしか作れないといっていいでしょう。
他にも、当時の日本や国際情勢を嘆いた曲「ハイランダー」などもあり、
しかし、その一方で、切ないラブソング「月光」、父親への感謝の気持ちを歌ったバラード曲「きのうのレジスタンス」、
ライブツアーで全国を旅する様子を描いた、どこかほのぼのとした「THE BLUE BUS BLUES」などといった曲もある。
とにかく、歌詞もサウンドも多種多彩で、そして、それらどの路線の曲においても、歌詞やメロディの質が高い。
ただそれ故に、アルバム全体の統一感というようなものは無いけど、むしろ彼らはそこがいい。
小学生の頃好きだった「転校生は宇宙人」も、今聴くと、あらためて完成度の高さが分かります。
電子音の使い方が絶妙、まさに宇宙人が降りてきたかのような・・・
このように、コミカルな曲から、シリアスな曲まで、
そして激しいロックナンバーから、感動的なバラード曲まで、
まさに何が飛び出すか分からない、ここまで面白さを感じるバンドは、最近のバンドにはいないと思います。
(あえて挙げるなら・・・ SEX MACHINEGUNSぐらいか? 確かにコミカルだけどサウンド面では違うか)
彼らは日本の音楽シーン、ロックバンドシーンにおいて、もっと評価されてもいいと思います。
爆風スランプ「月光」