Story Neverend

Story Neverend

1. あてのない世界 2. キャロラン 3. final your song 4. cloudy crowd 5. 夢見るジョニー
6. 線香花火(アルバム・ヴァージョン)
 7. Lifetime is Ragtime 8. ライトフライヤーフライ 9. 言葉ひとつ
10. 終わらない唄のクロニクル
 11. 千年樹 12. 七つめの海 13. カーテンコール
お気に入り度:98点







SeanNorthの1stアルバム。
ケルト音楽の要素を取り入れた、フォークやポップスの数々を聴かせてくれるアルバムで、
まず1曲目から、「あてのない世界」という超名曲を聴かせてくれます。
まるで、ここから希望の世界が広がっているかのような・・・
そこには、青空、大自然、そして、どこまでも美しい世界が広がっているかのような・・・
そんな雰囲気を感じさせてくれる曲の数々が、このアルバムにはたくさん詰まっています。
穏やかながらも、同時に壮大なスケール感を感じずにはいられない、そんな曲の数々。
ボーカルのLumiさんの透き通った美しい声もまた印象的です。
その後の曲も、唯一のシングル曲である「final your song」では、綺麗なバラード曲を聴かせ、
さらに「夢見るジョニー」や「千年樹」といった曲では、
曲の展開美をこれでもかとばかりに感じる、ドラマチックな曲を聴かせ、
その一方で「線香花火」「言葉ひとつ」といった曲では、
和の要素を感じさせる、シンプルながらも味のある曲を聴かせてくれます。


そして、後半のアルバム曲のクライマックスといえば、
「ライトフライヤーフライ」と「七つめの海」、この2曲でしょう。
クライマックスが2つもあるのか?って思った人もいるでしょうが、実際それぐらいの曲です。
この、後半にいくにつれてどんどん、静かに力を増していくかのような曲展開、
そして最後には、まさにあの空を飛ぶ飛行機のように、どこまでも高く飛んでいけるかのような・・・
あの船のように、この広い大海原をどこまでも走っていけるかのような・・・
心の底から感動がこみ上げてくる、どちらも素晴らしいとしかいいようのない曲です。


このように、1stアルバムにしていきなりこんな大傑作を作り出した彼らですが、
しかしその後は、このブログでも過去に取り上げた通り、所属レコード会社の倒産により、
現在はインディーズで細々とした活動にとどまっているのは残念です。
こんなにも素晴らしいアーティストを、他のレコード会社はどこも拾わないなんて・・・
ただ、現状の日本の音楽シーンではこういう音楽が売れる感じが全くしないのもまた事実で・・・
これは本当に残念なことです。いつかこういう音楽が評価される時代が来て欲しいです。