今日は、前からずっとこのブログでレビューしたいと思っていた、
90年代リリースの私的超名盤アルバムをレビューしたいと思います。
最近、とあるブログにて奇跡的にこのアーティストの話題が出たということと、
さらに、今まで見つからなかったネット上の音源をついに見つけたということ、
この2つの出来事が重なったというんだから・・・
なので、まさに今こそ、ついに満を持してレビューを書くときがやってきました! ではいってみましょう!









Sketch Book

Sketch Book

1. Goodtimes Badtimes 2. Girl! 3. ONE 4. スケッチブック〜笑顔になるまで〜 5. Dream Forever
6. Northwind (インスト)  7. WHITE ANGEL 8. Friendship 9. KA・RA・DA 10. WiLD CHERRY 11. going my way
お気に入り度:98点








ボーカルの佐藤栄里子さん佐藤江梨子さんとは別人です)と、ギターの辺見さとしさんによる男女2人組ユニット、
GiRLの、最初で最後のアルバム。
曲ジャンルとしては、ポップス、ロック、ハードホップといったあたりの曲を作っているユニットでした。


しかし、このユニットの最大の特徴は、
これらの曲を歌うボーカルの佐藤さんの、これでもかとばかりの力いっぱいの歌唱!
とにかく叫ぶ、力みまくる! こんなにまで力入れなくてもいいのにと思われようがそんなの関係ない!
押して押して押しまくる! 緩急とか知ったこっちゃない!
ちょっとぐらい音程が外れてようがお構いなし! すさまじいばかりの声量でひたすら圧倒する!
そして、そんなボーカルを支えるバックの音作りや演奏については・・・
なんと、そのボーカルの迫力に圧倒されるのはゴメンだとでも言いたいかのような、
辺見さんのギターの、これでもかとばかりの力いっぱいの演奏!
とにかくエレキギターがうなる! こんなにまでギター鳴らさなくてもいいのにと思われようがそんなの関係ない! 
ギターが鳴って鳴って鳴りまくる! 歌部分だろうが間奏部分だろうが知ったこっちゃない!
これはJ−POPであって、ヘビーメタルではないんだぞと思われてようがお構いなし!
さらにはキーボードも鳴って鳴って鳴りまくる!
こんなにまでキーボード鳴らさなくてもいいのにと思われようがそんなの関係ない!
てかこれ絶対キーボードを弾いてる人は3人ぐらいいるだろって思うぐらいに!
これこそが、このユニットのすごさ。ボーカルと楽器隊の壮絶なまでのぶつかり合い。
普通のJ−POPからはかけ離れた、超々ハードホップでも言うべきな、そんな作品です。


さらにはそんなボーカルと演奏をバックに歌われる、歌詞の内容については・・・
ボーカルの佐藤さんが自ら書いた、女性の、というより小娘の(この表現がピッタリ)
お年頃の、ありのままの剥き出しの感情を叫ぶ! 叫びまくる!
1曲目のイントロからいきなり「ヘ−イヘ−イヘイヘイ ヘーーーイ ヘイヘヘイ!!」と絶叫!
2曲目のサビでは「Go! Go! Girl! くじけないで! モラルに負けないで!」とこれまた絶叫!
そして3曲目「ONE」では、シンセの音が重なり合った、幻想的なシリアスなイントロから始まり・・・
かと思えば、すぐさま辺見さんのギターがこれでもかと鳴り響く! さっきの幻想的な雰囲気はどこいった!?
そして歌が始まると、そんなイントロがあったことなど全てブチ壊すかのような、
佐藤さんの、まるでジャイアンリサイタルのような歌唱! 
もはやここまでやられると、何とも言えない不思議な魅力にすらなってしまってる・・・
そして4曲目「スケッチブック〜笑顔になるまで〜」では、落ち着いたミディアムテンポの曲調で、
懐かしい感じの曲ですが、しかしここでもボーカルは叫ぶ! 力入りまくり!
アコースティックロック調の5曲目においても、さらにはバラード曲の7曲目においても、
もちろん叫ぶ! 力入りまくり!
音楽ブログのCDレビューなどで言われている「曲の魅力を引き立てるような歌唱」? 
そんなの知るか!私には関係ない!!とでも言いたいかのごとく、押して押して押しまくる!


そして極めつけは、9曲目の「KA・RA・DA」。
ここまで思う存分これでもかと叫びまくったと思われるこの小娘は、ここにきてなんと、体を求める! 
「ハートはいらないよ 絶対ステキなカラダが欲しいだけ」
こんなこと歌詞にして平気で歌の中で叫ぶヤツはこれまでJ−POP界にいただろうか!?
これこそが「モラルに負けないで」という彼女本来の言いたかったことなのか!?
そしてその流れのまま突入する、10曲目「WiLD CHERRY」。
「ハートにぶちこめ!!」「チョットチョットチョット イイ感じだから!」
これにはもはや言葉も出ない! もはやどこか頭のネジがとれてしまってるのではと思えてくるほどだ!
この2曲は、場外ホームラン2連発級のド迫力!! もはや、爆弾娘とでも呼ぶのがふさわしい!
とにかく最初から最後まで、圧倒されまくり。もはや、聴いてるこっちも快感です!!



個人的には、最高としか言いようのない作品でした。
でも、ある意味問題作です! J−POPとしてはあまりにも聴く人を選び過ぎます。
デビュー時は結構CMなどで売り出されていたにもかかわらず、結局ブレイクできずで、
アルバムは1枚しかリリースできずに終わってしまったのはとても残念ですが・・・
この作品は、本文でも述べた通り、「歌唱については曲の魅力を引き立てるのが大事」だとか、
「自己満足な歌唱はダメだ」とかいう考えの人は、絶対に聴かない方がいいです!

(聴くなと言われると余計聴きたくなるのが人間の心理ってものでしょうが)






最後に・・・ これはアマゾンなどのホームページにも掲載されていますが、、
この作品について、「CDジャーナルデータベース」はこんなことを書いていました。



「やたらバブリーなオケヒットなど、時代遅れはなはだしい。」



なんて的外れで失礼極まりないことを書くんだ!! これが音楽雑誌の書くことか!?
こんなにも圧倒的で飛びぬけた作品はそう滅多にないのに、それを時代遅れだとは、
これを書いた人相手に「見る目の無いことはなはだしい」って逆にそう書いてやりたいぐらいでしたね。







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